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250%定率法の「特定事業年度」の求め方
1.はじめに
平成19年の税制改正により、減価償却計算を行う際の「残存価額」や「償却可能限度額」が撤廃されました。 これと同時に、いわゆる「250%定率法」という償却計算が導入されることとなりました。
しかしこの方法が複雑なため、実務家の中でもまだまだ暗中模索といった状況です。
その中でも、難しさの根源と見られる「特定事業年度」の計算について一定の研究を行いましたのでここに公表します。
2.250%定率法・特定事業年度
いわゆる250%定率法とは、以下のようにして償却費を計算する方法です。
- 償却率を1/耐用年数×250%とし、初年度から償却を開始
- 上記の金額と、残存年数で備忘価額まで定額で償却した場合の償却費を比較し、その多い金額を採用する
この、「定率法計算金額<定額法金額」となる年度を「特定事業年度」といいます。
特定事業年度については、現在発表されている雑誌等の記事を見ても、実際にシミュレーションを行って算出しているものばかりです。
しかし、この年度については耐用年数を中心とした数少ない情報から一意に特定が可能なのです。
次の項目で、その計算について説明します。
3.特定事業年度の求め方
耐用年数をn年、取得価額をhとします。この場合、250%定率法の償却率rは
r=2.5/n … (1)
となります。
経過年数をx年とし、定率法償却額と残存定額法金額が等しいことを数式で示すと、以下の通りとなります。
h(1−r)x−1×r = h(1−r)x−1/(n−x)
両辺に重複する部分も多いので整理してrに(1)を代入すると、
r = 1/(n−x) = 2.5/n
これをxについて解くと
x = 0.6n
となります。
つまり、耐用年数の0.6倍の時点で「定率法償却額と残存価額定額法の金額が一致する」ということになります。
ただ実際には、初年度において事業の用に供した期間が1年ない場合も多いと思いますので、実務的な数式としては以下の通りになると思います。
特定事業年度 = 初年度の経過月数 + 耐用年数 × 0.6 (年未満の期間は切り上げ)
法人税法が改正され、保証率や改定償却率などの表を利用した償却方法が明らかになりましたが、エクセルなどでの計算の際にもこの表を使うのは非常に煩雑と思います。今後、償却計算ソフト等を開発される際のご参考になれば幸いです。
以上
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