[本年も宜しくお願い申し上げます。(2010/01/12)]
2010年となりました。皆様本年もよろしくお願い申し上げます。

激動の2009年も終わり、遂に21世紀も9年目の年となりました。
当事務所は、従来からの国内税務・会計業務に加え、国際業務や不正調査・防止を拡充していく予定です。
本年も宜しくお願い申し上げます。


[平成22年税制改正の大綱(2010/01/12)]
平成21年12月22日、政府の税制改正大綱が決定、発表されました。

平成21年12月22日、政府から税制改正大綱が発表されました。政権交代があったことや、マニフェストの取り扱いなどでずいぶん大変だったようですが、最初の仕事としてはなかなかまとめ上げられたものだと思います。
政権自体の本質、方向性や今後の行方には疑問があるのですが、税制改正の大綱から注目すべき分野について何回かに分けて取り上げ、説明したいと思います。


[自動販売機スキームの防止規定について(2010/01/12)]
居住用賃貸不動産において、通常はできない消費税の還付を受けるスキームについて一定の制限が課されます。

本来、居住用の賃貸不動産だけの収益を上げている事業者については、課税売上割合の制限により建設時に支払った消費税が収益に係る消費税から控除されません。ところが、数年前から制度の隙を突いてこの還付を受ける方法がずいぶんと利用されてきました(いわゆる「自動販売機」スキーム)。今回、この隙間を埋める形の対策が採られ、事実上このようなスキームが使えない事となってしまいました。


[平成22年税制改正の大綱(所得税関係)−諸控除の見直し(2010/01/17)]
扶養控除について所定の改正が為されます。

@年少扶養親族(16歳未満)の扶養控除を廃止 A特定扶養親族(16歳以上23歳未満)の控除上乗せ部分を廃止
 これらは平成23年度より実施されることとなっています。
 また地方税についても同様の見直しが実施されます。


[平成22年税制改正の大綱−法人税関係−グループ税制(2010/01/23)]
企業グループを対象にした法・会計制度や経営に対応し、グループ税制が導入されます。

企業グループを対象とした法制度や会計制度が定着しつつある中、税制においても法人の組織形態の多様化に対応すると共に、課税の中立性や公平性を確保する観点から、現在の連結納税制度に対して、所要の見直しを実施します。
このグループ税制は、連結納税と違って個人のオーナー株主を頂点とした企業グループについても適用されることとなっています。


[平成22年税制改正の大綱−資産課税関係−直系尊属からの住宅取得資金非課税の拡充(2010/01/23)]
直系尊属から住宅取得資金等の贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置が講じられます。

直系尊属から住宅取得資金等の贈与を受けた場合、贈与税が
 ・平成22年中は1500万円
 ・平成23年中は1000万円
まで非課税となります(平成22年1月1日以降)。ただし、その年の所得が2000万円以下であることが条件となります。


[平成22年税制改正の大綱−所得税関係−金融証券税制(2010/02/03)]
「非課税口座」内の少額上場株式について、配当・譲渡所得の非課税措置が創設されます。また、生命保険料控除の一環として介護保険料控除が創設されます。

@非課税口座内の少額上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等の非課税措置の創設  →居住者等が、非課税口座開設(の年の1/1)から10年以内に支払いを受ける配当、譲渡した場合の所得税を非課税とします。 A生命保険料控除が改組され、介護医療保険料控除制度が創設されます。(平成24年度より)


[法人税関係−特殊支配同族会社規定の廃止(平成22年4月1日以降終了事業年度)(2010/02/03)]
法人・個人の二重課税的な性格のあった、オーナー役員給与への課税が廃止されます。

特殊支配同族会社の役員給与損金不算入制度とは、法人格がありながら、実質自営業と同じと見なされて役員給与の一部が課税されていた非常に問題のある制度です。計算方法も極めて複雑かつ難解でしたが、この制度がようやく廃止されます。


[平成22年税制改正の大綱−資産課税関係−住宅取得等資金の贈与に係る相続時精算課税制度の特例(2010/02/14)]
住宅取得投資金の贈与に係る相続時精算課税制度の特例が廃止されます。

相続時精算課税は、届出を条件として、生前に贈与を受けた財産について大きな非課税枠と、それを超えた場合の低い税率による贈与課税を行い、相続発生時に贈与分も相続財産に含めて相続税を計算、既に課税した贈与税を差し引くという制度です。
この制度には、住宅取得資金を目的とする場合に非課税枠を1000万円増額する特例がありました。
この特例が廃止されます。なお、年齢要件(通常の相続時精算課税より年齢要件がゆるめられている)については2年間延長されます。


[清算所得課税が廃止されます(2010/02/14)]
現在、解散後清算手続が行われている会社は清算所得に課税されていますが、これが通常の所得課税に変更されます。

現在、会社が解散決議を行った後、清算手続に入った場合には「清算予納申告」という暫定的な申告手続を経て、最終的な「清算確定申告」が為されるという実務となっています。
これは、最終的には財産等を全て処分し、残余財産から資本等を控除した清算所得に課税するという考え方です。
これが所得課税になった場合、清算手続中の役員退職金等、費用支出について影響があるものと予想されます。
なお、税負担の大きな変動がないよう、期限切れ欠損金の損金算入が認められるなどの処置が講じられます。
この改正は平成22年10月1日より開始します。


[平成22年税制改正の大綱−資産課税関係−小規模宅地等の特例について(2010/02/21)]
小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例について、以下の見直しが行われます。

小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例について、以下の見直しが行われます。
相続人等による事業または居住への継続への配慮という制度趣旨を踏まえ、
  @相続人等が相続税の申告期限まで事業又は居住を継続しない宅地等
   (現行200uまでは50%減額)については適用対象から除外
  A共同取得の場合の取得者ごとの判定
  Bマンションにある居住用不動産の、全体適用の廃止(按分して適用)
  (平成22年4月1日以降相続開始)


[平成22年税制改正の大綱−資産課税関係−定期金に関する権利の評価を、解約返戻金で評価(2010/03/28)]
定期金に関する権利の評価が現状と乖離している事を受け、評価方法が改正されます。

定期金に関する権利を相続税や贈与税において評価する場合、現行の評価方法が実態と乖離しており、評価結果が不合理なほど有利になるという問題がありました。このことは節税対策にも多く利用されてきましたが、漸く手が打たれます。
この結果、定期金の評価は以下の通りとなります。
 −給付事由発生済み定期金・・・平成22年4月1日以降
 −給付事由未発生定期金 ・・・平成23年4月1日以降)


[退職給付会計基準が改正されます(2010/03/29)]
退職給付会計基準の改正案草案が公表されています。

従来の退職給付会計基準は、未認識となる「数理計算上の差異」や「過去勤務費用」を除いた退職給付債務と年金資産の差額を退職給付引当金として計上していました。改正案によると、これらの未認識部分も負債または資産として計上されることになります。
この改正は、やはり貸借対照表を重視するIFRS(国際会計基準)の考え方(「資産・負債アプローチ」)に近づけて行くものであると言えます。
この未認識部分については、日本企業において相当な金額がオフバランスとなっているとの統計もあり、改正基準導入後の影響が注目されています。


[長崎年金訴訟判決の影響(3/3)(2010/08/01)]
いわゆる「長崎訴訟」の影響について

また、この判決においては「相続により取得した年金受給権が全て非課税」と言っている訳ではなく、いわゆる「元本部分」のみが非課税の対象となっている点が重要です。「運用益」部分については課税されることになります。と言葉で言うと簡単ですが、この区分けは極めて複雑かつ多様であり、実務上は難しい問題を生むと考えます。


[長崎年金訴訟判決の影響(2/3)(2010/08/01)]
いわゆる「長崎訴訟」の影響について

判決によると、所得税法9条に規定のある「相続によって取得したものについては所得税を課さない」という規定に基づいて非課税であると断じています。相続税の申告書を提出している場合にはこのような保険契約を申告書に含めて把握することが出来るのですが、世の中のほとんどの相続においては財産額が少額であり、相続税の申告書を作成などしません。このような場合には保険会社がその情報を収集することになるのでしょうか?


[長崎年金訴訟判決の影響(1/3)(2010/08/01)]
7月6日、最高裁判所が「相続により取得した生命保険金」により受け取る年金は非課税とする判決を下しました。

7月6日、最高裁判所は「遺族が相続により取得した生命保険金」であり、年金形式で受け取るものについて所得税を課すかどうかという裁判(いわゆる「長崎訴訟」)において、課税とする高裁判決を破棄、地方裁判所が示した非課税とする結論を支持しました。この判決の結果、幾つか実務上気になる論点がありますので、並べて記述してみます。


[ACFEカンファレンスに参加してきました(2010/08/01)]
7月25日〜28日、ワシントンDCにて開催されたACFE(公認不正検査士協会)の第21回アニュアルカンファレンスに参加してきました。

7月25日〜28日、ワシントンDCにて開催されたACFE(公認不正検査士協会)の第21回アニュアルカンファレンスに参加してきました。不正検査士業務がまだまだ発展途上の日本においては実務もツール類もなかなか未発達です。ということで、今回日本から一般参加者としては唯一となる日本人として、塩尻が参加してきました。カンファレンスは内容の濃い充実したものとなりましたが、その結果、ご報告についてはこちらのページに記載しております。


[ACFE JAPANカンファレンスに参加してきました。(2010/10/16)]
10月13日、東京で開催されたACFE JAPANカンファレンスに参加してきました。

去る10月13日、東京は品川カンファレンスセンターで開催されました「ACFE JAPANカンファレンス」の記念すべき第1回に出席して参りました。 私も、前半の数十分だけ、世話人をさせて頂いている「関西不正検査研究会」のご紹介として喋ってきました。ご報告についてはこちらのページに記載しております。


[企業組織再編の法務・会計・税務セミナー(2010/10/21)]
10月19日、大阪銀行協会さんにて企業組織再編の法務・会計・税務セミナーを実施してきました。

10月19日、大阪銀行協会さんにて企業組織再編の法務・会計・税務セミナーを実施してきました。通常3〜4時間程度かける内容を90分で行いましたので、若干駆け足&消化不良気味だったかもしれませんが、50名近い方に聴講して頂きました。


[ACFEジャパン 大阪セミナー(2010/10/21)]
ACFEジャパンのセミナーが大阪で開催されます。このセミナーの一部で、塩尻が講師を勤めます。

来る11月27日(土)、大阪本町(つるやホールを予定)にて、ACFEジャパンのセミナーが開催されます。題目は、「CFEのための倫理セミナー」と「不正と内部統制」となっております。後半について塩尻が講師を務めさせて頂く予定です。中小企業から大企業まで、すっかりメジャーとなった、しかし完全に理解・活用されているとは言いづらい内部統制と、不正防止を効率的に繋ぐ方法について解説します。
なお、同時間内にワシントンDCにて開催されましたACFEカンファレンス参加報告もお話する予定です。詳細はACFEジャパンのページに掲載されています。


[新連載「相続の基礎」を開始します。(2010/10/26)]
新連載「相続の基礎」を開始します。相続・相続税の入門コラムとしての位置づけです。

今月から「相続の基礎」コラムの連載を開始しました。7〜8回を予定しているこの連載は、金融機関にお勤めの方や、税理士事務所などで相続を入門される方が手っ取り早く全体を理解出来るようにと考えて作成していきます。なお、このコラムはブログ形式を採用しておりますので、携帯からご覧の方も問題なく読めると思います。


[新連載「公認会計士が解説する民事再生手続」を開始します。(2010/12/19)]
新連載「公認会計士が語る民事再生」を開始します。あまりなじみのない民事再生ですが、少しでもわかりやすく解説が出来ればと思います。

「相続の基礎」コラムに続き、今回から「公認会計士が解説する民事再生手続」コラムの連載を開始します。
このコラムは、一般的にはなかなかなじみの薄い民事再生手続について、公認会計士の観点から説明するものです。およそ4回の連載を予定しています。


[政府の平成23年度税制改正大綱が決定されました。(2010/12/19)]
12月16日、政府の税制改正大綱が決定、発表されました。

平成22年12月16日、政府の税制改正大綱が決定、発表されました。
民主党への政権交代後、2回目の税制改正大綱となります。前回は途中までが自民党政権でしたので、フルに検討されたのは今回が初めてと言っても良いかもしれません。
民主党政権の是非についてこの場で触れるのは適当でありませんので、税制改正の概要についてのみ記載していきます。
法人税減税が行われる反面、個人所得税や相続税において比較的影響の大きい増税が行われるなど、重要な改正予定がリストアップされています。この税制改正大綱は政府のWEBページからダウンロードできます。
詳細についてはこの随時コラムで解説出来ればと思います。


[平成23年度税制改正大綱(1)(2010/12/31)]
平成23年税制改正大綱の全体像です。

平成23年税制改正の基本的な考え方は、以下の通りとなっています。
・デフレ脱却と雇用のための経済活性化
・格差拡大とその固定化の是正
・納税者・生活者の視点からの改革
・地方税の充実と住民自治の確率に向けた地方税制度改革
全体的な論点もあるのですが、この場においては各個別論点について記載します。


[平成23年度税制改正大綱(2)(2010/12/31)]
法人税率引き下げ

国内企業の競争力強化、及び外資系企業の立地促進により雇用と国内投資を強化するため、法人税率が引き下げられます。
この結果、現在30%となっている法人の税率は25.5%となります。
また、中小企業については、現在18%となっている軽減税率がさらに引き下げられ、15%となります。


[平成23年度税制改正大綱(3)(2010/12/31)]
負担増政策(法人)

税制改正において減収となる部分とのバランスを取るため、例えば下記の通り多岐に渡る項目で増税になる改正が予定されています。
<法人税>
・定率法償却率の縮小…現在の250%定率法が、200%に変更されます(設備投資当所の償却費減少→増税)
・繰越欠損金…繰越欠損金の控除限度が、控除前所得の80%とされます(中小企業を除く)。但し、控除年数は7年→9年に延長されます。
・貸倒引当金…適用法人を銀行、保険会社、中小法人に限定します。
・グループ税制…100%グループ内の清算中の会社株式については、評価損を計上しないこととされます。


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